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9月, 2019の投稿を表示しています

東京スカイツリー:夜景に溶け込む伝統と革新、現代に蘇る江戸の一望屏風

晴れた夜に東京スカイツリーを訪れました。午後7時を過ぎていたこともあり、ライトアップされたタワーがひときわ美しく輝いていました。 案内に従ってエレベータに乗り込むと、まず目に入ったのが、天井付近の壁に施された和風の装飾です。現代的な建築物でありながら、こうした日本らしい意匠がさりげなく散りばめられていることに、東京スカイツリーならではのこだわりを感じます。 エレベータが静かに上昇し、展望デッキに到着しました。夜景はまさに圧巻で、無数の灯りが都心にきらめき、どこまでも続く光の海を眺めていると、東京という都市の広がりと力強さを実感します。 展望デッキ内を歩いていると、江戸一目図屏風が展示されていました。江戸の名所が一望できるこの屏風は、まさに現代の東京を見下ろす体験と重なり合い、時代を超えて同じ「眺める楽しみ」を味わっていることに気づかされました。 さらにもう一基のエレベータに乗り換え、今度は天望回廊へ向かいました。回廊はスロープ状になっていて、未来的な雰囲気に包まれています。ゆるやかなカーブを描きながら上昇していくと、目の前にどんどん広がっていく景色にわくわくします。 途中には宇宙服や衛星など、宇宙関連の展示もありました。東京スカイツリーがただの展望施設ではなく、科学や未来、そして人類の探究心を象徴する場でもあることを感じます。 地上から634メートルという高さまで駆け上がり、江戸から現代、そして未来や宇宙へと視点が広がる東京スカイツリー。夜の静けさの中、過去と未来が交差するような、印象深いひとときでした。 旅程 とうきょうスカイツリー駅 ↓(徒歩) 東京スカイツリー ↓(徒歩) とうきょうスカイツリー駅 関連イベント 周辺のスポット すみだ水族館 郵政博物館 たばこと塩の博物館 浅草寺 地域の名物 関連スポット リンク 東京スカイツリー TOKYO SKYTREE 東京スカイツリータウンについて|東京ソラマチ 東京スカイツリー®/東京の観光公式サイトGO TOKYO

上聖寺:日蓮宗の教えとともに歩む谷中の歴史探訪

都内の谷中に来ました。谷中霊園を見て、上聖寺(じょうしょうじ)に来ました。 上聖寺は、日蓮宗の寺院です。 江戸時代から続く歴史ある寺で、正式名称は「日法山上聖寺」といいます。谷中霊園の近くにあり、周辺には多くの寺社が集まる地域として知られています。 1629年(寛永6年)、湯島の大根畠(現在の文京区)の畔柳武重(くろやなぎ たけしげ、助九郎)の土地に、日通(にっつう)が創建されました。 1683年(天和3年)、感応寺の境内であった現在の場所に移転しました。 境内には画家の長野草風(ながの そうふう)の墓所があります。 谷中は「寺町」として知られており、上聖寺を含め多くの寺院が立ち並んでいます。これは、江戸時代に徳川家の保護を受けた地域として発展した歴史があります。このエリアを散策することで、歴史的な建造物や仏教文化に触れることができ、落ち着いた雰囲気を楽しむことができます。 旅程 日暮里駅 ↓(徒歩) 谷中霊園 ↓(徒歩) 上聖寺 ↓(徒歩) (略) 関連イベント 周辺のスポット 谷中霊園 旧吉田屋本店 地域の名物 関連スポット 感応寺 リンク 上聖寺|台東区谷中にある日蓮宗寺院

ビビヘイバット・モスク

アゼルバイジャンのバクーに観光に来ています。 中東は、怖い、危険といったイメージがありますが、いくつかの国は日本と同じぐらい安全です。ここバクーも夜中でも街が明るく、歩けるぐらい安全です。 今日も、少人数のガイド付き観光をホテルでお願いしたところ、僕しかいなかったらしく、一人だけでガイドとドライバーを独占でした。 昼食をガイドとドライバーにごちそうしたところ、かなり喜んでくれて、コースに無い場所をいくつか廻ってくれました。ビビヘイバット・モスクもそのうちの一つです。 ビビヘイバット・モスク(Bibi-Heybat Mosque、Bibiheybət məscidi)は、アゼルバイジャンの首都バクーに位置する歴史的なモスクで、特にシーア派のイスラム教徒にとって重要な宗教的施設です。ビビヘイバット・モスクは、12世紀に建設され、ペルシャの建築様式を取り入れた美しいデザインで知られていました。 モスクは、13世紀の著名な宗教指導者であり預言者ムハンマドの子孫であるウケイマ・ハナムに捧げられており、彼女の墓がモスクの敷地内にあります。モスクは12世紀に建設され、その後、16世紀や19世紀に修復と拡張が行われました。しかし、1936年にソビエト政権下で宗教施設が弾圧された際、ビビヘイバット・モスクも破壊されました。 その後、1990年代に独立を果たしたアゼルバイジャン政府の主導で、モスクは元の場所に再建されました。現在のモスクは1997年に完成し、オリジナルのデザインと様式を忠実に再現しています。 モスクの建築様式は伝統的なイスラム建築の要素を強く反映しており、美しいミナレット(尖塔)やドーム、繊細なタイル細工が特徴です。特に、内部は細かいモザイクや書道、コーランの章句が施されており、荘厳な雰囲気を持っています。また、敷地内にはウケイマ・ハナムの墓があり、多くの巡礼者が訪れます。 現在、ビビヘイバット・モスクは信仰の場であると同時に、アゼルバイジャンの歴史的・文化的な象徴としても重要な役割を果たしています。モスクは国内外から多くの観光客や巡礼者が訪れ、特にイスラム教徒にとっては聖地のひとつとなっています。 ビビヘイバット・モスクは、アゼルバイジャンのイスラム教遺産を象徴する重要な施設であり、長い歴史を持ちながらも現代的な再建を経て、今も多くの人々に愛され続けています。 旅程 ...

ゴブスタン国立保護区:岩に刻まれた4万年の物語を辿って、ペトログリフに見る先史の世界

アゼルバイジャンのバクーに来ました。ホテルで周辺のツアーが無いか聞いたところ、割と安い金額でプライベートなガイドをつけてくれるということでお願いしました。バクーの郊外にも見所がいくつかあるので助かりました。 まず、世界遺産のゴブスタン国立保護区を案内してくれました。ガイドの方は大学院生で考古学を専門としているらしく、「あなた(僕のこと)が英語ももっと話せれば詳しく説明できるんだけど」、と残念そうでした。 アゼルバイジャンを訪れるなら、ぜひ足を運んでいただきたい場所のひとつが「ゴブスタン国立保護区」です。バクーの南西、およそ60キロほど離れた場所にあるこの地は、雄大な自然と人類の遥かな歴史が交差する、まさに時空を超えた風景に出会える場所です。 この保護区で最も有名なのは、後期旧石器時代から中世にかけて描かれたとされる岩絵の数々です。現在までに発見されているだけでも6,000点を超えるペトログリフ(岩絵)があり、そこには人々の狩りの様子、踊る人々、戦いの場面、そして古代の船のような乗り物までが描かれています。絵の多くは写実的で、特に動物の描写は驚くほど生き生きとしており、当時の人々がどれほど自然と共に暮らしていたかが伝わってきます。 また、この地には「ガヴァル・ダシュ」と呼ばれる不思議な石もあります。この石はたたくと金属のような澄んだ音が鳴り響くため、古代の儀式や音楽演奏に使われていたと考えられています。現地では「ナチュラルな太鼓」として親しまれており、その音色に耳を傾けると、どこか遠い昔の鼓動が聞こえてくるような気さえします。 ゴブスタンでは岩絵だけでなく、洞窟の住居跡や古代の墓地など、先史時代の生活の痕跡も多く残されています。こうした遺構を見ていると、人類の歴史がいかに深く、そして重層的であるかを感じずにはいられません。 興味深いことに、ノルウェーの有名な探検家トール・ヘイエルダールもこの地を訪れ、アゼルバイジャンの古代文化とスカンジナビアの神話的伝承との関連に注目しました。岩絵に描かれた舟や踊りの様子は、彼にとって文明のルーツを探る重要な手がかりとなったようです。 敷地内には近年整備された博物館もあり、岩絵の背景や出土品について詳しく学ぶことができます。インタラクティブな展示や英語・アゼルバイジャン語による解説も用意されているので、訪問前後に立ち寄るとより深い理解...