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国立西洋美術館:憧憬の地 ブルターニュ ―モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷

本日は、以前から気になっていた国立西洋美術館を訪れました。美術に詳しいわけではありませんが、この美術館が世界遺産「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-」に登録されていると知ってから、建築や空間そのものに惹かれて、一度は行ってみたいと思っていたのです。国立西洋美術館は、松方正義(まつかた まさよし)の息子の松方幸次郎(こうじろう)が蒐集した松方コレクションを基礎として、1959年(昭和34年)に開館しました。 上野の緑に囲まれた敷地に、静かに佇む美術館。外にはロダンの「地獄の門」が据えられていて、圧倒的な存在感を放っていました。人間の苦悩や情熱が鋳込まれたようなその姿は、ただ眺めているだけで時間を忘れてしまうほどです。 館内では、特別展「憧憬の地 ブルターニュ」が開催されていました。19世紀末から20世紀初頭にかけて、多くの画家たちがブルターニュに魅せられ、その風景や人々を描いた作品が並びます。 クロード・モネの「嵐のベリール」や「ポール=ドモワの洞窟」では、荒々しい自然が色彩と筆致で生き生きと描かれていて、モネがブルターニュの海に何を見ていたのかを感じることができました。 クロード・モネ「嵐のベリール」 クロード・モネ 「ポール=ドモワの洞窟」 ポール・ゴーギャンの「ブルターニュの農婦たち」や「海辺に立つブルターニュの少女たち」は、素朴で力強い線と色づかいが印象的で、画家の眼差しの優しさが伝わってくるようでした。 ポール・ゴーギャン「ブルターニュの農婦たち」 ポール・ゴーギャン 「海辺に立つブルターニュの少女たち」 他にもモーリス・ドニ、シャルル・コッテ、リュシアン・シモンなどの展示がありました。 モーリス・ドニ 「若い母」 モーリス・ドニ「 花飾りの舟」 シャルル・コッテ:「悲嘆、海の犠牲者」 リュシアン・シモン「庭の集い」 リュシアン・シモン「ブルターニュの祭り」 日本の画家たちの作品にも心を動かされました。久米桂一郎の「ブレア島」や「林檎拾い」、そして小杉未醒の「ブルターニュの村の八月」、どれも異国の土地を日本人ならではの感性でとらえていて、異文化へのまなざしの温かさが感じられました。 久米桂一郎「ブレア島」 久米桂一郎 「林檎拾い」 小杉未醒「ブルターニュの村の八月」 黒田清輝の「プレハの少女」は、少し寂しげな表情が印象に残っています。 ...