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千葉市美術館:江戸時代の浮世絵から現代アートまで

千葉神社から南に向かい千葉市美術館(ちばしびじゅつかん)に来ました。 千葉市美術館は、千葉県千葉市中央区に位置する魅力的な美術館です。1995年に開館して以来、近現代美術から日本の伝統美術まで幅広い作品を収蔵・展示しており、特に江戸時代の絵画や浮世絵版画に力を入れていることが特徴です。房総地域にゆかりのある作品も数多く展示されており、地元ならではの文化や歴史を感じられる場所でもあります。 美術館の建物は、旧川崎銀行千葉支店の歴史的建造物を利用しており、重要文化財にも指定されています。ネオ・ルネサンス様式のクラシカルな外観と、モダンな展示スペースの融合が美術館全体の魅力を引き立てています。歴史的な趣のある建物の中で、現代美術や日本の伝統美術を鑑賞する体験は、他の美術館ではなかなか味わえない特別なものです。また、展示スペースは7階建てで、図書室やアートショップ、カフェも併設されているので、ゆっくりと一日を過ごすことができます。 千葉市美術館では、常設展だけでなく、年間を通じてさまざまな企画展を開催しています。特に、浮世絵や江戸時代の絵画に関する展示は人気が高く、多くのアートファンが訪れています。現在は、常設展で菅谷元三郎や鷲見和紀郎の特集されていました。他に、「第56回 千葉市民美術展覧会」や、井上尚子の「記憶の標本室 ― Life is Smell project ― KUNKUN Laboratory」が開催されていました。 また、ワークショップや講演会、子ども向けのプログラムも充実しており、家族連れでも楽しめる工夫がされています。美術館に訪れるたびに新しい発見があり、何度足を運んでも飽きることがありません。 アクセスも非常に便利です。JR「千葉駅」から徒歩約15分、千葉都市モノレール「葭川公園駅」からは徒歩約5分という立地で、電車での訪問もしやすくなっています。車で訪れる際には、周辺に有料駐車場もあるので安心です。 開館時間は通常10時から18時までで、最終入館は17時30分です。金曜日と土曜日は、20時まで開館しています。休館日は月曜日ですが、祝日の場合は翌平日がお休みとなります。また、年末年始や展示替え期間にも休館することがあるので、訪れる際には事前に公式サイトで確認しておくと良いでしょう。 千葉市美術館は、アート好きな方はもちろんのこと、歴史や文化に興味のあ...

千葉神社:千葉氏の守護神、北辰妙見尊星王

加曽利貝塚から千葉駅方面の千葉神社(ちばじんじゃ)まで、Google Mapで調べると、徒歩1時間強だったので歩きで行くことにしました。千葉神社は、現在、開創1025年奉祝・妙見大祭900回奉祝記念事業のため、一部工事中です。 千葉神社は、千葉県千葉市中央区に位置する歴史ある神社です。主祭神として祀られているのは、北辰妙見尊星王(ほくしんみょうけんそんじょうおう)で、これは北極星や北斗七星を神格化した神様です。この神様は、特に「妙見信仰」として知られており、古くから武運長久や開運、厄除けなどのご利益があるとされています。 千葉神社の歴史は平安時代末期にまで遡ります。当初は北斗山金剛授寺(ほくとさんこんごうじゅじ)として創建され、千葉氏の氏神として信仰を集めました。千葉氏といえば、源頼朝に仕えたことで知られる武家で、戦国時代まで千葉地域を治めていました。千葉氏にとって、北辰妙見尊星王は一族を守護する特別な神であり、千葉神社もまたその信仰の中心地として大切にされてきました。 現在の千葉神社の社殿は、近代的な神社建築の特徴を持ち、美しい朱色の本殿が印象的です。その佇まいは、古い歴史を感じさせつつも、どこか新鮮な空気を纏っています。神社の周辺は千葉市の中心地にあり、アクセスも良好で、JR千葉駅から徒歩約10分、京成線千葉中央駅からは徒歩約5分と、観光や買い物の合間に立ち寄りやすい立地です。 千葉神社では、年間を通じて様々な行事が催されています。中でも、毎年8月に行われる「妙見大祭」は、地域の人々や観光客で大いに賑わいます。また、千葉神社ならではの「星供養(ほしくよう)」も見逃せない行事です。北辰妙見尊星王にちなみ、星に関する供養が行われ、星祭りも合わせて開催されます。このような独自の祭事は、他の神社ではあまり見られないもので、訪れる人々に特別な体験を提供しています。 千葉神社は、開運や厄除け、家内安全、商売繁盛、縁結び、学業成就といった多様なご利益があるとされています。そのため、受験生やビジネスマン、家族連れまで、訪れる人々の願いも様々です。お守りや御朱印も人気があり、特に「星」にまつわるデザインや、千葉神社ならではの開運アイテムも手に入れることができます。 都会の喧騒の中にありながら、千葉神社の境内には静寂が漂っています。参道を歩きながら、厳かな空気に包まれると、心が浄化...

加曽利貝塚:貝殻が語る歴史物語、縄文文化の魅力

千葉市埋蔵文化財調査センターの特別展「貝と人」を見れたので、貝塚の特別史跡の加曽利貝塚(かそりかいづか)に行くことにしました。 加曽利貝塚は、千葉県千葉市若葉区に位置する、日本最大級の縄文時代の貝塚です。この遺跡は、約7000年前から3000年前にかけての縄文時代中期から後期に形成されたもので、特にその規模の大きさと保存状態の良さから、2017年(平成29年)に国の特別史跡に指定されました。縄文時代の暮らしや文化を知るうえで、非常に貴重な場所となっています。 加曽利貝塚の大きな特徴の一つは、二つの環状貝塚「北貝塚」と「南貝塚」が存在することです。環状貝塚とは、貝殻が円を描くように積み上げられたもので、当時の人々の集落跡として考えられています。北貝塚は直径約140mのドーナツ型で、南貝塚は長径約190mの馬蹄型(ばていがた。馬のひづめの形)で、日本最大級の大きさです。貝殻のほかにも、魚や動物の骨、土器、石器、装身具など、多くの遺物が出土しており、これらは当時の生活様式や食文化、さらには信仰や社会構造を探る手がかりとなっています。 特に加曽利貝塚からは、イボキサゴ、ハマグリやアサリなどの貝が多く見つかっています。これらの貝類は、海や川から得られたものであり、縄文人たちが自然の豊かな食資源を上手に活用していたことがうかがえます。また、出土した土器や石器も、独自のデザインや技術が施されており、縄文文化の豊かさを実感できます。 加曽利貝塚を訪れる際には、併設されている「加曽利貝塚博物館」も見逃せません。この博物館では、貝塚から出土した数々の遺物が展示されているほか、縄文時代の生活を再現した展示も楽しめます。実際に土器作りや火おこし体験ができるワークショップも開催されており、大人から子どもまで、体験を通じて学べる貴重な機会となっています。 また、野外展示エリアには、縄文時代の住居である「竪穴住居」を復元したスペースがあります。当時の人々がどのような空間で暮らしていたのか、実際に目で見て体感することで、より深く歴史に触れることができます。定期的に行われる体験プログラムも人気で、地域の歴史や文化を楽しく学べるイベントとなっています。 加曽利貝塚へのアクセスは、千葉都市モノレールの「桜木駅」から徒歩で約15分ほどです。車で訪れる場合も、駐車場が完備されているので安心です。また、千葉市...

千葉市埋蔵文化財調査センター:特別展「貝と人」

先週、市原歴史博物館と市原市の遺跡に夢中になってしまいあきらめた、千葉市埋蔵文化財調査センターの特別展「貝と人」に来ました。ところで、埋蔵文化財調査センターというのが、あちこちにあるので調べてみたところ、特に法律や管轄が決まっているものではなく、遺跡などの埋蔵文化財の研究・収蔵・展示を行う施設に使われているようです。 千葉市埋蔵文化財調査センターは、千葉市中央区南生実町に位置し、市内の遺跡の発掘調査や出土品の収集・保管を行っている施設です。古代からの歴史や文化をひも解く重要な役割を果たしており、地元の歴史や考古学に興味を持つ方にとって、貴重な学びの場となっています。 普段は、発掘調査で出土した土器や石器などの遺物や調査記録を展示室で公開しており、出土資料の速報展も定期的に開催されています。展示室を訪れると、実際に発掘された貴重な遺物を間近で見ることができ、歴史の重みを感じることができます。また、展示内容は時期によって変わるため、訪れるたびに新たな発見があります。 さらに、千葉市埋蔵文化財調査センターでは、勾玉づくりや火おこし体験など、さまざまな体験学習プログラムも実施しています。これらの体験を通じて、子どもから大人まで、古代の生活や文化に触れることができ、学びながら楽しい時間を過ごせます。また、各種講座や出前授業も積極的に行われており、地域社会への普及活動にも力を入れています。 歴史や考古学に興味がある方、そして千葉市の地域の魅力を再発見したい方は、ぜひ訪れてみてください。最新情報や詳細については、公式ウェブサイトをチェックするのがおすすめです。 特別展「貝と人」 人類の歴史における貝の利用方法について、縄文早期から現代までの歴史について、説明と資料の展示がされています。千葉県には、加曽利貝塚(かそりかいづか)などの貝塚の遺跡が大量にあり、特に貝と人との歴史に関連が強い地域です。 貝は食用に利用されました。約1万年前の縄文早期には貝が食べられていました。 貝は、食用としてだけでなく、釣針、貝刃(かいじん)、貝ヘラ、容器などの道具としても使われました。これらによって、漁や料理の生産性が向上しました。 また、装飾品として、貝輪(かいわ)、貝ビーズのネックレス、耳飾りなどにも利用されました。装飾品としては、縄文時代より前の旧石器時代がから使い続けられており、人類は古代から...

千葉教会:歴史あるゴシック建築の明治から続く祈りの場所

亥鼻城跡から本千葉駅に向かって帰っていく途中、千葉県立中央博物館でメモっていた千葉教会(ちばきょうかい)の看板が目に入りました。帰宅してから位置などを調べる予定だったので、帰途にあったのは驚きでした。この日のこの時間には空いていませんでしたが、ホームページを見ると礼拝に参加すると中に入れるようです。日曜の10時からで、普段着で信仰など関係なく参加できるようです。 千葉市中央区市場町に位置する「千葉教会」は、日本キリスト教団に属するプロテスタントの教会です。創立は1879年(明治12年)にさかのぼり、長い歴史と伝統を持っています。その歴史の中でも特に印象的なのは、現在の教会堂の建設です。 現在の千葉教会の建物は、1895年(明治28年)にドイツ人建築家のリヒャルト・ゼールによって設計されました。木造平屋建てのゴシック風建築で、外観からもその独特の雰囲気を感じ取ることができます。当初は鐘楼が備えられていましたが、1911年(明治44年)の台風によって崩壊し、現在の姿となりました。この教会堂は、歴史的価値の高さから千葉県の有形文化財に指定されています。 千葉教会では、毎週日曜日に礼拝が行われており、信徒たちは神への賛美と祈りの時間を大切にしています。また、教会では聖書の学びの場が提供されており、さまざまな世代の人々が集まり、心温まる交流を行っています。教会内では、心静かに過ごす時間や、日常の忙しさを忘れて自分と向き合う機会も得られるため、多くの人々にとって特別な場所となっています。 千葉教会は、単に宗教的な活動の場であるだけでなく、地域社会においても重要な役割を果たしています。地域のイベントや支援活動などにも積極的に参加し、温かいコミュニティを築いています。訪れる人々にとって、教会の扉はいつでも開かれており、誰もが安心して足を運べる場所となっています。 もし千葉市を訪れる機会があれば、歴史と温かさに満ちた千葉教会に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。公式ウェブサイトでは、礼拝の時間やイベントの情報なども確認できますので、訪問の際にはぜひチェックしてみてください。 ゴシック様式建築 ゴシック建築は、中世ヨーロッパで生まれた建築様式として、多くの人々に感動を与える魅力を持っております。私も初めてゴシック建築に触れたとき、その独特な雰囲気と技術革新に深い印象を受けました。ゴシック...

亥鼻城跡:千葉の千年の歴史を感じる癒やしスポット

本千葉駅(ほんちばえき)から千葉県立中央博物館に向かう途中で見かけた亥鼻城跡(いのはなじょうあと)に軽く寄ってみました。普段は、千葉市立郷土博物館となっていますが、現在改築中で2025年10月ごろまで休館です。リニューアル後にまた来たいと思います。 千葉市の中心部にある亥鼻城跡は、歴史好きの方やお散歩を楽しみたい方にぴったりのスポットです。この場所は、平安時代末期に千葉氏の祖である千葉常重(ちば つねしげ)が築いたとされ、千葉氏の居城として栄えました。現在は「千葉城」としても知られ、千葉市立郷土博物館として多くの人々に親しまれています。 亥鼻城は、かつて自然の地形を活かした中世の要塞として、その堅固さを誇っていました。戦国時代の千葉氏の衰退とともに廃城となりましたが、1967年(昭和42年)に模擬天守が建てられ、現在の千葉城の姿となりました。実際の亥鼻城には天守閣は存在しなかったのですが、現代の千葉城はランドマークとして、歴史的な魅力をさらに引き立てています。 千葉城内にある千葉市立郷土博物館は、千葉市や千葉氏に関する貴重な展示が充実しています。城の歴史だけでなく、江戸時代の生活文化や千葉市の発展の過程を学ぶことができ、訪れるたびに新たな発見があります。特に、千葉氏の系譜や彼らがどのように地域に影響を与えたのかを知ることで、千葉市の奥深い歴史を感じることができます。 また、亥鼻城跡を囲む亥鼻公園は、春には桜の名所としても有名です。園内を散策していると、当時の城下町の風情を感じることができ、自然と歴史が調和した風景が広がります。春の桜はもちろんのこと、秋の紅葉や新緑の季節も美しく、季節ごとに違った表情を見せてくれます。 アクセスも良好で、JR本千葉駅から徒歩でも約15分程度なので、お天気の良い日は街並みを楽しみながらの散歩もおすすめです。 千葉市内の歴史散策を楽しみたい方や、のんびりと自然に触れたい方には、ぜひ訪れていただきたい場所です。亥鼻城跡と千葉城で、千葉の歴史に思いを馳せ、ゆったりとしたひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。 千葉常重 千葉常重(ちば つねしげ)は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて活躍した武将で、千葉氏の第2代当主として知られています。彼は、後に鎌倉幕府の創設に大きく貢献することとなる千葉常胤(ちば つねたね)の父でもあります。 千葉氏...

千葉県立中央博物館:房総の生き物たちと歴史を学ぶ

途中で気がついてはいましたが、本日の目的の千葉市埋蔵文化財調査センターの特別展「貝と人」は時間的に厳しそうなので、千葉県立中央博物館(ちばけんりつちゅうおうはくぶつかん)に行くことにしました。千葉県立中央博物館も当然時間が足りないと思いますが、千葉市の中心地に近いのでもう一度来るのにアクセスのしやすいので、今日は軽く見ることにしました。全体としては、生物学と地学の展示物が多くを占めていました。 千葉市にある千葉県立中央博物館は、房総半島の自然や歴史について学べる総合博物館です。千葉県の地形や生態系、そこに暮らしてきた人々の歴史を詳しく知ることができ、じっくりと時間をかけて回るのにふさわしい場所となっています。 博物館は青葉の森公園内にあり、緑豊かな環境に囲まれています。建物に入ると、まず目に飛び込んでくるのは房総の豊かな自然を再現した展示です。地質や気候、生息する生き物たちについて、模型や標本を交えて詳しく解説されています。特に、千葉県ならではの海岸や山地の生態系についての展示は、房総半島の地理的な特徴をより深く理解するのに役立ちます。館内には動植物の標本が豊富に並び、千葉県の多様な自然環境が一目でわかる構成になっています。 また、この博物館の魅力は自然だけではありません。千葉県の歴史や文化についても、考古学的な視点から学ぶことができます。縄文時代の貝塚や古墳時代の遺跡、江戸時代の人々の暮らしなど、時代ごとの特徴を分かりやすく展示しています。特に、千葉県は縄文時代の遺跡が多く残っている地域でもあり、加曾利貝塚などの資料を見ると、太古の人々の暮らしが想像しやすくなります。(歴史展示室は全面的に撮影禁止でした) さらに、館内では定期的に特別展や企画展が開催されており、訪れるたびに新しい発見があります。現在はトピックス展「神社の屋根より絵馬出づる ~富津市三柱神社の修復工事より~」が開催されています。修復工事で発見された絵馬が展示されています。歴史好きにとっては、千葉県の過去を知る貴重な機会となるでしょう。 館内は広く、じっくり見て回ると数時間はかかります。千葉県の自然と歴史の両方を学べる貴重な博物館なので、歴史好きな人にも、自然に興味のある人にもおすすめです。展示が工夫されていて、実物の標本や模型が多いため、大人も子どもも楽しめるでしょう。千葉の魅力を再発見するために、...

上総国分寺跡:奈良時代から続く祈りの場所

上総国分尼寺跡の後、すぐ近くの上総国分寺跡(かずさこくぶんじ)に向かいました。 千葉県市原市にある上総国分寺は、奈良時代に聖武天皇の詔により建立された国分寺の一つです。全国に建立された国分寺の中でも、上総国(現在の千葉県中央部)を代表する寺院として知られています。国分寺とは、国家の安泰と仏教の振興を目的として設置された寺院で、当時の国府の近くに建立されることが一般的でした。 創建当時の上総国分寺は、七重塔や金堂、講堂などを備えた壮大な伽藍を有していたと考えられています。発掘調査により、多くの礎石が確認されており、かつての威容をしのばせる貴重な遺跡となっています。しかし、平安時代以降、戦乱や自然災害の影響を受け、創建時の伽藍は次第に衰退しました。その後、時代の変遷を経て、現在の地に再建され、真言宗豊山派の寺院として現在も地域の信仰の場となっています。 現在の上総国分寺は、薬師如来を本尊とし、厳かな雰囲気をたたえた本堂が訪れる人々を迎えています。境内には鐘楼や薬師堂があり、参拝客は静かに祈りを捧げることができます。また、春には桜が咲き誇り、秋には紅葉が美しく彩るため、四季折々の風情を楽しむことができるのも魅力の一つです。 上総国分寺跡は千葉県の指定史跡となっており、歴史好きの方にとって興味深いスポットです。発掘された礎石は、かつての伽藍配置を知る手がかりとなっており、当時の建築技術や寺院の規模を考察するうえで貴重な資料となっています。訪れる際には、現在の本堂だけでなく、この史跡にも足を運ぶことで、奈良時代から続く上総国分寺の歴史をより深く感じることができるでしょう。 アクセス方法としては、JR内房線「五井駅」からバスを利用するか、車で訪れることが可能です。館山自動車道の市原インターチェンジからも比較的近いため、ドライブがてら立ち寄るのもおすすめです。市原市には他にも歴史的なスポットや自然豊かな観光地が多いため、上総国分寺を訪れる際には周辺の観光もあわせて楽しんでみてはいかがでしょうか。 歴史と自然が融合した上総国分寺は、過去から現在へと続く文化の息吹を感じることができる場所です。仏教や歴史に関心のある方はもちろん、静かな時間を過ごしたい方にもぴったりのスポットなので、機会があればぜひ訪れてみてください。 旅程 都内 ↓(JR総武線) 八幡宿駅(やわたじゅく) ↓(徒歩 ...

上総国分尼寺跡:女性僧侶たちの修行の地、奈良時代の面影を訪ねて

稲荷台古墳群から国分寺通りを東に進み、こちらも市原歴史博物館で教わった上総国分尼寺跡(かずさこくぶんにじあと)に向かいました。 千葉県市原市には、奈良時代に建立されたとされる上総国分尼寺跡があります。この遺跡は、聖武天皇が全国に建立を命じた国分寺と国分尼寺のうち、女性僧侶の修行の場であった国分尼寺の跡とされています。 奈良時代、仏教の力で国家を安定させようと考えた聖武天皇は、各地に国分寺と国分尼寺を造ることを命じました。その一環として、上総国(現在の千葉県中部)にも国分尼寺が建立されました。この寺は、尼僧たちが修行し、国家の安泰や民衆の幸福を祈る場所だったと考えられています。 発掘調査によって、金堂や僧房、回廊の跡が確認されており、また、当時の瓦や土器が多数出土しています。特に「国分尼寺」と刻まれた瓦が見つかったことで、ここが上総国分尼寺の跡であることが確定しました。その規模は比較的大きく、当時の上総国における仏教文化の発展を示す貴重な遺跡といえます。 現在、この遺跡は整備され、史跡として保存されています。回廊が復元されており、訪れると、当時の寺院の配置や構造を感じ取ることができるでしょう。 併設されている展示館には、周辺地域や同時代の様々な地域の発掘物などの資料が展示されており、当時の技術や文化を学ぶことができます。 近隣には、上総国分寺跡もあり、国分寺制度を知る上で重要な史跡群となっています。この遺跡を訪れることで、奈良時代の仏教政策や当時の社会のあり方について思いを巡らせることができます。千葉県を訪れた際には、ぜひこの歴史ある場所を散策してみてはいかがでしょうか。 旅程 都内 ↓(JR総武線) 八幡宿駅(やわたじゅく) ↓(徒歩 約1時間) 市原歴史博物館 ↓(徒歩) 稲荷台古墳群 ↓(徒歩) 上総国分尼寺跡 ↓(徒歩) 上総国分寺跡 ↓(徒歩 約50分) 五井駅 ↓(JR総武線) 本千葉駅 ↓(徒歩 約30分) 千葉県立中央博物館 ↓(徒歩) 亥鼻城跡 ↓(徒歩) 千葉教会 ↓(徒歩) 本千葉駅 ↓(JR総武線) 都内 関連イベント 周辺のスポット 市原歴史博物館 上総国分寺跡 稲荷台古墳群 地域の名物 梨 関連スポット リンク 上総国分尼寺跡/千葉県 国指定史跡上総国分尼寺跡のご案内 | 市原市ウェブサイト 上総国分尼寺跡/市原歴史博物館 いちはらでまなぶ...

稲荷台古墳群:「王賜」銘鉄剣が語る古代日本

市原歴史博物館で近くに稲荷台古墳があるということを教えていただき、見に行くことにしました。 千葉県市原市にある稲荷台古墳群は、歴史的に重要な遺跡のひとつです。この古墳群は市原市山田橋に位置し、4世紀後半から7世紀にかけて築造された12基の円墳で構成されています。その中でも特に注目されるのが稲荷台1号墳です。 稲荷台1号墳は、直径約28メートルと、この古墳群の中で最大の規模を誇っていました。しかし、開発の影響により現在は消滅しており、元の場所には3分の1の大きさで復元された墳丘が「稲荷台1号墳記念広場」として整備されています。この広場を訪れることで、かつての古墳の姿を偲ぶことができます。 稲荷台1号墳からは、考古学的に非常に重要な「王賜」銘鉄剣が出土しました。この鉄剣は、X線撮影によって銀象嵌の銘文が確認され、「王賜□□敬□」と刻まれていたことが判明しています。この銘文は、5世紀中頃の畿内と東国との関係を示す貴重な資料であり、日本古代史を研究する上で大きな意味を持っています。 現在、この鉄剣は市原市埋蔵文化財調査センターに保管され、市原歴史博物館で展示も行われています。古代の歴史に興味のある方は、ぜひ訪れてみることをおすすめします。稲荷台古墳群は、市原市の歴史を感じることができる貴重なスポットであり、古代のロマンを体感できる場所でもあります。 旅程 都内 ↓(JR総武線) 八幡宿駅(やわたじゅく) ↓(徒歩 約1時間) 市原歴史博物館 ↓(徒歩) 稲荷台古墳群 ↓(徒歩) 上総国分尼寺跡 ↓(徒歩) 上総国分寺跡 ↓(徒歩 約50分) 五井駅 ↓(JR総武線) 本千葉駅 ↓(徒歩 約30分) 千葉県立中央博物館 ↓(徒歩) 亥鼻城跡 ↓(徒歩) 千葉教会 ↓(徒歩) 本千葉駅 ↓(JR総武線) 都内 関連イベント 周辺のスポット 市原歴史博物館 上総国分尼寺跡 上総国分寺跡 地域の名物 梨 関連スポット リンク 稲荷台1号墳~5世紀中頃の市原と畿内の考察~ | 市原市ウェブサイト 稲荷台1号墳/市原歴史博物館