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CREVIA BASE Tokyo:ラムセス大王展 ファラオたちの黄金:ラムセス2世の軌跡を追う遙かなる古代エジプトへ

今日は、3月8日に始まった「ラムセス大王展 ファラオたちの黄金」に行ってきました。1月に行った森アーツセンターギャラリーの特別展「古代エジプト」で行列ができるほどの人がおり、予約なしでは入れなかったため、今回はきちんと予約して行きました。まだ、始まったばかりだからか、朝一番の時間帯だからか、人は思ったより少なめでかなり快適でした。 「ラムセス大王展 ファラオたちの黄金」は、古代エジプトの歴史と文化を深く知ることができる特別展です。エジプト政府公認のもと、古代エジプト史上最も偉大なファラオと称されるラムセス2世と、その時代の至宝を紹介しています。 この展覧会は、2025年3月8日から9月7日まで、東京都江東区豊洲の「ラムセス・ミュージアム at CREVIA BASE Tokyo」で開催されます。ゆりかもめの「市場前」駅から徒歩3分というアクセスの良さも魅力です。 展示品は約180点に及び、特に「ラムセス2世の棺」は見逃せない一品です。レバノンスギで作られたその棺は、優美な曲線と威厳のある表情が特徴的で、ラムセス2世の偉大さを象徴しています。また、黄金や宝石をふんだんに使用した豪華な宝飾品の数々も、古代エジプト人の高度な技術と美意識を感じさせてくれます。 この展覧会では、最新のバーチャル・リアリティー(VR)技術を駆使した体験型コンテンツも楽しめます。ラムセス2世が建設に関わったアブ・シンベル神殿やネフェルタリ王妃の墓を、まるで現地を訪れたかのように探索することができます。このVR体験は別途チケットが必要ですが、2,500円で参加することができます。 入場料は、平日と土日祝で異なります。平日は大人が3,900円、中高生が2,900円、小学生が2,200円です。土日祝および特定日は、大人が4,100円、中高生が3,100円、小学生が2,400円となっています。チケットは日時指定制のため、事前の購入をおすすめします。 会場内では写真撮影が可能ですが、フラッシュの使用は禁止されています。また、専用駐車場がないため、公共交通機関を利用するのが良いでしょう。 古代エジプトの壮大な歴史と文化を感じることができるこの展覧会。ぜひ訪れて、ラムセス大王の時代に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。 旅程 豊洲駅 ↓(徒歩) CREVIA BASE Tokyo ↓(徒歩) 豊洲駅 関連イベ...

江東区芭蕉記念館

芭蕉稲荷神社のあと、北へ進み江東区芭蕉記念館に向かいました。 江東区芭蕉記念館(芭蕉記念館)は、日本を代表する俳人・松尾芭蕉(1644年~1694年)の足跡や作品世界を紹介するために設立された記念館で、東京都江東区に位置しています。 芭蕉記念館は、芭蕉がかつて暮らし、代表的な作品を生み出したとされる深川(現在の江東区)エリアにあります。特に江戸時代の当時、この地域には閑寂な雰囲気が漂い、芭蕉はその環境から着想を得て多くの俳句を残しました。記念館は、芭蕉が晩年を過ごした「芭蕉庵」があった土地に近く、彼の文学的遺産を伝え、地域の文化的価値を発信する場として整備されています。 常設展示では、芭蕉の生涯と芸術観、紀行文「奥の細道」をはじめとする著作や、弟子たちとの交流、当時の出版物、肉筆資料などが紹介されています。墨蹟や版本、芭蕉の足跡をたどる古地図、門人とのやり取りを示す書簡類など、貴重な資料が観覧できます。 また、企画展示では、俳諧文化全般や江戸期の文学者をテーマにした特集が組まれ、時期ごとに内容が変わるため、リピーターでも新たな発見があります。 明日12月15日までは、「野ざらし紀行の旅340周年記念企画展「旅の詩人・芭蕉 ~野ざらしを心に~」」が開催されています。 「野ざらし紀行(甲子吟行)」では、芭蕉は1684年(貞享元年)に門人の千里(ちり)とともに深川を出発し、東海道から、伊勢、伊賀、大和などをめぐり、故郷の伊賀で越年後、1685年(貞享2年)に奈良、京都、名古屋を回遊して、尾張から甲斐を経由して江戸にもどりました。 芭蕉稲荷神社が建てられるきっかけとなった石造の蛙も展示されています。 江東区芭蕉記念館は、松尾芭蕉の文学世界や江戸時代の俳諧文化に間近で触れ、学ぶことができる貴重な文化スポットです。深川の街並みに残る芭蕉の面影を感じながら、俳句・文学に関心のある方はもちろん、江戸期の歴史・文化に興味を抱く幅広い層にとって、有意義な訪問先となるでしょう。 旅程 清澄白河駅 ↓(徒歩) 芭蕉庵史跡展望庭園 ↓(徒歩) 芭蕉稲荷神社(深川芭蕉庵跡) ↓(徒歩) 江東区芭蕉記念館 ↓(徒歩) 清澄白河駅 関連イベント 周辺のスポット 芭蕉庵史跡展望庭園 芭蕉稲荷神社(深川芭蕉庵跡) 清澄庭園 地域の名物 深川めし 関連スポット リンク 芭蕉記念館 | 公益財団法人 江東...

芭蕉稲荷神社(深川芭蕉庵跡)

芭蕉庵史跡展望庭園のあと、すぐ近くにある芭蕉稲荷神社(ばしょういなりじんじゃ)に向かいました。 芭蕉稲荷神社は、東京都江東区(深川エリア)に鎮座する小規模な神社で、松尾芭蕉ゆかりの地とされる周辺環境からこの名が付けられています。芭蕉が深川の「芭蕉庵」に居住し、数多くの句作を行ったことから、この地域は「俳諧の聖地」の一つとして文学愛好家に知られています。 芭蕉は、杉山杉風に草庵の提供を受け、深川芭蕉庵と称して1680年(延宝8年)から1694年(元禄7年)大阪で病没するまで芭蕉庵を本拠とし「古池や蛙飛び込む水の音」などの名吟の数々を残しました。 また、ここより全国のたびに出て「奥の細道」などを著しました。 芭蕉没後は芭蕉庵は武家屋敷となり滅失しました。1917年(大正6年)に芭蕉が愛好したといわれる石造の蛙が発見され、ここに芭蕉稲荷神社が祀られました。 芭蕉稲荷神社は、そうした土地柄に因み、文芸的な意味合いを帯びた稲荷神社として存在しています。 「稲荷神社」と名が付くように、穀物の神・商売繁盛の神として知られる稲荷信仰を基盤に持つ神社ですが、同時に「芭蕉」の名を冠することで、松尾芭蕉の偉業を讃え、地域の文学・文化の記憶を伝える存在にもなっています。当地には芭蕉に関連する句碑や、芭蕉庵跡にまつわる記念碑、文学散策路などが点在しており、芭蕉稲荷神社もこれらの文学遺産の一環として、参詣者や散策者に深川の俳諧文化を想起させます。 旅程 清澄白河駅 ↓(徒歩) 芭蕉庵史跡展望庭園 ↓(徒歩) 芭蕉稲荷神社(深川芭蕉庵跡) ↓(徒歩) 江東区芭蕉記念館 ↓(徒歩) 清澄白河駅 関連イベント 周辺のスポット 芭蕉庵史跡展望庭園 江東区芭蕉記念館 清澄庭園 地域の名物 深川めし 関連スポット リンク 観光情報 | 江東おでかけ情報局

芭蕉庵史跡展望庭園

先月深川を探索したときの資料を見直していて、松尾芭蕉が深川に住んでいて資料館もあることが分かり、本日は再度深川探索をしてきました。 まずは、 芭蕉庵史跡展望庭園(ばしょうあんしせきてんぼうていえん)に向かいました。 庭園に向かう小名木川(おなぎがわ)沿いの道には芭蕉の句のモニュメントがいくつか並んでいます。 芭蕉庵史跡展望庭園は、江東区深川エリアにある、俳人・松尾芭蕉ゆかりの地をしのぶ庭園施設で、芭蕉が晩年を過ごした「芭蕉庵」の跡地近くに整備されています。 松尾芭蕉は元禄時代に深川(現在の江東区一帯)に草庵を結び、ここを拠点に多くの名句を生み出しました。 「芭蕉庵」は正式には現存せず、その跡地も確定的ではありませんが、現在の芭蕉記念館周辺から、隅田川・小名木川など水辺と近しい環境が当時の情趣を物語っています。芭蕉庵史跡展望庭園は、この芭蕉庵ゆかりとされる一帯に位置し、来訪者が芭蕉の暮らした風土を体感し、芭蕉や江戸期の景観に思いをはせる空間として設けられました。 名前に「展望庭園」とある通り、敷地内には眺望スポットがあり、周辺地域や水辺の風景を見渡すことが可能です。かつて芭蕉が眺めたであろう風情や水運を想起しながら、江戸情緒に浸ることができます。 江戸時代の風情とは異なりますが、展望庭園から見える清洲橋はドイツのケルンに架けられたライン河の吊橋をモデルにしています。 庭園内は、石碑や句碑、簡素な茶亭風の施設、植栽などが配されており、芭蕉が好んだ閑静な環境を模した趣深い空間です。特に、樹木や草花、石組などによる和風庭園的な演出は、喧噪の都市空間とは一線を画し、静かなひとときを過ごせます。 入り口には、「奥の細道」の旅を終えた50歳の芭蕉が1693年(元禄6年)に詠んだ「川上とこの川下や月の友」という一句が掘られた句碑があります。平成20年に住友セメントシステム開発会社が同敷地内に作ったものを平成24年に寄贈されました。 園内には芭蕉にまつわる説明板や俳句の紹介、江戸期の地図や資料を示すコーナーもあり、単なる風景鑑賞にとどまらず、芭蕉の足跡や創作世界をより深く理解する助けとなります。また、庭園と芭蕉記念館を合わせて訪ねることで、芭蕉と深川の関わり、当時の生活背景、俳諧文化の源流などを総合的に学ぶことができます。 季節の移ろいを感じやすい庭園です。春は花、夏は緑陰、...

清澄庭園/清澄公園

東京都現代美術館、深川江戸資料館に続き、今週も清澄にある清澄庭園に来ました。 清澄庭園(きよすみていえん)は、東京都江東区にある日本庭園で、江戸時代から続く歴史を持ち、美しい景観が特徴です。一説には、江戸の豪商、紀文(きぶん)こと紀伊國屋文左衛門(きのくにや ぶんざえもん)の屋敷跡とも伝えられています。紀伊國屋文左衛門は松下幸之助が尊敬していたことでも知られています。享保年間(1716~1735年)に下総国 (しもうさのくに)、関宿(せきやど)藩主久世大和守(くぜやまとのかみ)の下屋敷となりました。 1878年(明治11年)に三菱財閥の岩崎弥太郎によって所有され、現在の形に整備され、1880年(明治13年)に深川親睦園を開園しました。清澄庭園は回遊式林泉庭園で、池を中心に配置され、四季折々の景色が楽しめます。 池には鯉が泳いでおり、餌やりを楽しむこともできます。 庭園には全国各地から集められた名石が配されており、岩崎弥太郎の趣味を反映しています。これらの石は「石庭」として見応えがあり、訪れる人々に驚きと感動を与えます。 園内にある石仏は、江東区の登録文化財です。真ん中の阿弥陀供養塔は1679年(延宝7年)に法印慶光の供養塔として作られました。右の庚申塔(こうしんとう)は1670年(寛文10年)に建てられました。左後ろの庚申塔は1815年(文化12年)に建てられました。左前の馬頭観音供養塔は1774年(安永3年)に農耕や運送などに使役された馬を供養するために建てられました。これらは由来は不明ですが、清澄庭園を造成する際に出土したものと言われています。 春は桜、夏は緑、秋は紅葉、冬は雪景色と、季節ごとの表情が楽しめます。特に秋の紅葉は人気で、多くの観光客が訪れます。 松尾芭蕉の句「古池や かはづ飛び込む 水の音」の句碑も園内に建てられています。1680年(延宝8年)から1694年(元禄7年)まで、深川の地の草庵に住み、1686年(貞享3年)にこの句を詠みました。この草庵は芭蕉庵と呼ばれ、現在の芭蕉稲荷神社にありました。 園内には大正記念館という建物があり、結婚式などにも使用されます。歴史的な建物として、庭園の雰囲気に溶け込んでいます。大正天皇の葬儀に用いられた葬場殿を移築したものです。 清澄庭園は、都会の中にありながら静かで落ち着いた雰囲気を持ち、散策や写真撮影、自然観...

深川江戸資料館

先週の東京都現代美術館に続き、今週末も清澄(きよすみ)にある深川江戸資料館(ふかがわえどしりょうかん)に来ました。 深川江戸資料館は、東京都江東区白河に位置し、江戸時代末期(天保年間)の深川佐賀町の町並みを実物大で再現した体感型の資料館です。  深川地区は、現在の東京都江東区にあたり、江戸時代から東京湾沿岸に広がる下町の一部として発展しました。その歴史は、江戸時代初期から深く江戸の町づくりに結びついています。 深川地区はかつて、湿地帯や砂州が広がる未開の地でした。この地はもともと川の流れや潮の干満の影響を受ける場所で、農業や漁業が中心の小さな集落が点在していました。 深川の名前は、この地域を最初に開拓した武士・深川八郎右衛門(ふかがわはちろうえもん)に由来するとされています。江戸時代初期、徳川家康が江戸に幕府を開くと、この地域は海や川に近く物流の要所となり、干拓による土地開発が進みました。 展示室では、火の見やぐらを中心に、八百屋、舂米屋、船宿、小舟が浮かぶ堀割、長屋などが配置され、当時の暮らしの様子を詳細に再現しています。  また、音響や照明を用いて一日の時間の移り変わりを演出し、訪れる人々に江戸の生活を体感していただけます。  施設内には、小劇場(定員300人)やレクホール(定員120人)も併設され、さまざまな文化活動の場として利用されています。 深川江戸資料館は、江戸時代の庶民の暮らしや文化を学ぶ場として、多くの方々に親しまれています。 深川江戸資料館を見た後、お腹がすいてきたので近くの深川釜匠で深川めしを食べました。 旅程 清澄白河駅 ↓(徒歩) 深川江戸資料館 ↓(徒歩) 深川釜匠 ↓(徒歩) 清澄白河駅 関連イベント 周辺のスポット 東京都現代美術館(MOT) 清澄庭園 富岡八幡宮(深川八幡) 芭蕉庵史跡展望庭園 芭蕉稲荷神社(深川芭蕉庵跡) 江東区芭蕉記念館 木場公園 地域の名物 深川めし 関連スポット リンク 深川江戸資料館|江東区 深川江戸資料館 | 公益財団法人 江東区文化コミュニティ財団

東京都現代美術館(MOT): 日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション / 開発好明 ART IS LIVE ―ひとり民主主義へようこそ / MOTコレクション 竹林之七妍 / 特集展示 野村和弘 / Eye to Eye—見ること

今日は、東京都現代美術館(Tokyo Metropolitan Museum of Contemporary Art, MOT)に来ました。 東京都現代美術館は、東京都江東区の清澄白河エリアに位置する現代美術を専門とした美術館です。1995年(平成7年)に開館し、国内外の現代美術作品を幅広く紹介することで知られています。 東京都現代美術館は、絵画、彫刻、映像、インスタレーション、パフォーマンスアートなど、現代美術の多様なジャンルを扱っています。特に国内外の著名な現代アーティストの企画展や特別展が定期的に行われ、アヴァンギャルドな作品から最新の表現まで網羅しています。 館のコレクションには、国内外の現代美術作品が数多く含まれており、特に戦後の日本の現代美術に関する作品が充実しています。草間彌生、村上隆などの作品や、モダンアートの歴史を振り返るような名作も所蔵されています。 美術館の建物は、建築家・柳澤孝彦(やなぎさわ たかひこ)によって設計されました。モダンなデザインで、広々とした展示スペースと自然光を取り入れた開放的な雰囲気が特徴です。美術館内には、カフェやミュージアムショップも併設され、リラックスできる空間も提供されています。 現在は、「日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション」「開発好明 ART IS LIVE ―ひとり民主主義へようこそ」「MOTコレクション 竹林之七妍 / 特集展示 野村和弘 / Eye to Eye—見ること」の特別展が開催されていました。 高橋龍太郎(たかはし りゅうたろう)は、日本の精神科医であり、現代アートの著名なコレクターとして知られています。1997年から本格的に現代アートの収集を開始し、草間彌生や合田佐和子の作品を出発点としました。特に1990年代以降の日本の重要作家の初期作品や代表作を多く収集しています。所蔵作品は2000点以上に及び、質・量ともに日本の現代美術コレクションとして屈指の規模を誇ります。 「日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション」では、草間彌生、村上隆、奈良美智などの作品が展示されています。 開発好明(かいはつ よしあき)は、山梨県出身の現代美術家です。1993年に多摩美術大学大学院を修了し、以降、日常生活や社会現象への関心を基に、コミュニケーションを内包・誘発する多様な表現活動を展開しています。 「開発好明 ...

東京都水の科学館:江東区有明で感じる、水インフラのありがたみ

有明のビル群の間を抜けて、夏の強い日差しの中を歩いていくと、「東京都水の科学館」の青いロゴが目に入ってきました。本日、江東区有明にあるこの施設を訪ね、水のこと、水道のことを改めて考える一日になりました。ここは、江戸時代からの歴史資料が並ぶ「水道歴史館」とは違い、主に水源や現代の暮らし、水道のしくみを体感的に学べるミュージアムとして位置づけられています。 館内に入ると、まず目に飛び込んでくるのは、水に直接触れられる浅いプールのような展示です。透明なドームに子どもたちがもぐり込み、水面から顔だけひょっこり出してはしゃいでいる様子が、とても楽しそうでした。 周りを見回すと、親子連れが多く、夏休み前とはいえ、ちょっとした「子ども科学博」のようなにぎわいです。木をモチーフにしたトンネル型の展示もあり、くぐり抜けながら、水が森を潤し、やがて川へと流れていくイメージが自然と頭に浮かびました。 展示の内容は、まさに「現代の水道事業」そのものです。東京の水がどこから来て、どのような経路をたどって蛇口まで届くのか、水源のダムや取水施設、浄水場から配水池、そして街中に張り巡らされた配水管まで、映像や模型、パネルで分かりやすく紹介されていました。東京の水道は江戸時代の上水に起源を持ちますが、その後、明治31(1898)年に淀橋浄水場からの給水が始まり、近代水道が本格的にスタートしました。 今では規模・水質ともに世界有数のレベルに達しているといわれており、江戸から現代までの積み重ねの上に、私たちの日常の一杯の水があるのだと実感します。 館内のあちこちには、子ども向けの体験型展示が並んでいました。水の流れを自分の手で変えてみる装置や、水の勢いを利用してタービンを回す模型など、触って、動かして初めて分かる仕組みが多く、つい大人も真剣になってしまいます。水の性質や水の循環を説明するコーナーもあり、雨として降った水が川を下り、浄水場を通って再び私たちのもとに戻ってくるまでの長い旅路を、子どもたちが楽しそうに追いかけていました。 東京都水の科学館では、実際の給水所を見学する「アクアツアー」も用意されています。 水が巨大な施設の中でどのように浄化され、安全を確認されてから街に送り出されているのかを間近で見られる貴重な機会なのですが、今回は時間の都合で参加を見送りました。せっかく水道事業の「入口」にあたる...

日本科学未来館:ロボットと宇宙と科学、未来をのぞく旅へ

お台場にある日本科学未来館に来ました。 お台場にある日本科学未来館は、最先端の科学技術に触れられる魅力あふれるスポットです。未来館という名前のとおり、「今」だけでなく「これから」の社会や暮らしに関わる科学を体験しながら学べる場所として、多くの人に親しまれています。 館内では宇宙、ロボット、生命、情報、地球環境といった幅広いテーマを扱っており、展示はどれも実際の研究成果に基づいて作られています。難しそうに思える内容でも、科学コミュニケーターの方々が丁寧にわかりやすく解説してくださるので、子どもから大人まで安心して楽しむことができます。 特に印象的なのは、ヒューマノイドロボットの実演です。私が訪れたときには、ロボットが身ぶりを交えながら動いていました。その様子を見ていると、まるでSF映画の世界に入り込んだような気分になります。科学が着実に未来を形作っていることを、肌で感じられる貴重な体験でした。 また、館内には「ドームシアターガイア」と呼ばれるプラネタリウムのようなシアターもあります。全天周のドームスクリーンに広がる高精細な映像は圧巻で、科学の世界に没入することができます。自然現象や宇宙の神秘を視覚的に感じられるこのシアターは、大人にも人気があります。 ミュージアムショップやカフェも見逃せません。ショップには、科学にちなんだユニークなグッズが揃っていて、お土産探しが楽しくなります。レストランでは、科学にちなんだメニューも提供されていて、ちょっとした冒険気分を味わえます。 アクセスも便利で、ゆりかもめのテレコムセンター駅から徒歩4分ほど。東京テレポート駅からも歩いて行ける距離にあります。開館時間は10時から17時までで、火曜日が休館日ですので、訪れる際には注意が必要です。 日本科学未来館は、科学に興味がある方はもちろん、普段あまり触れることのない分野にちょっと踏み込んでみたいという方にもぴったりの場所です。最先端の技術や研究にふれながら、未来の社会について考えるきっかけをもらえる、そんな特別な時間が過ごせる施設だと思います。興味がある方は、ぜひ一度訪れてみてください。 湯川秀樹 日本の科学史に燦然と名を刻む物理学者、湯川秀樹(ゆかわ ひでき)。その名前を聞いて、多くの人は「ノーベル賞」という言葉を思い浮かべることでしょう。実際、彼は1949年に日本人として初めてノーベル物...