晴れ渡る空の下、東京都北区にある渋沢史料館を訪れました。以前、同じ飛鳥山公園内の紙の博物館や北区飛鳥山博物館は足を運んだことがありましたが、その時は渋沢栄一の大河ドラマが放送中で、しかもコロナ禍だったため予約が必須となり、見学は叶いませんでした。以来、いつか訪れたいと心に残っていた場所でした。
今回ようやくその念願が叶い、渋沢史料館の門をくぐることができました。あいにく企画展示は開催されていませんでしたが、常設展だけでも十分に見応えがありました。館内には渋沢栄一の生涯が、1年ごとにまとめられた91枚のパネルで丁寧に紹介されていました。彼の歩んだ軌跡を、年表ではなく一つひとつの「年」として追体験できるのは新鮮な体験でした。
渋沢栄一といえば、日本資本主義の父と呼ばれるほどの実業家としての顔が有名です。しかし、展示を読み進めるうちに、彼が経済界だけでなく教育や福祉の分野でも大きな功績を残していたことに改めて驚かされました。例えば、学校の設立や養育院の運営に携わるなど、社会を広く見渡し、未来を見据えた活動に尽力していたことが印象に残ります。
史料館の見学を終えた後は、同じチケットで入場できる青淵文庫と晩香廬にも立ち寄りました。青淵文庫は、重厚な建物の中に差し込むステンドグラスが美しく、静かな光に包まれて、当時の知の薫りを感じることができました。
一方、晩香廬では復元されたカーテンも見応えがありましたが、特に目を奪われたのは温かみを感じさせる暖炉でした。洋館の雰囲気の中にある暖炉は、渋沢が過ごした静かな時間を想像させてくれます。
飛鳥山の豊かな緑の中で、渋沢栄一の人生と、その志の広がりに思いを馳せる一日となりました。ビジネスだけでは語りきれない彼の人物像や社会貢献の精神に触れ、また新しい視点から歴史を感じることができました。再びこの場所を訪れる日が楽しみです。
旅程
王寺駅
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