帝釈天参道を抜けると、柴又帝釈天(しばまたたいしゃくてん)の二天門が見えてきます。
下町情緒が色濃く残る東京・柴又の中心にある柴又帝釈天は、正式名称を「経栄山題経寺(きょうえいざん だいきょうじ)」といい、創建は1626年(寛永6年)にさかのぼると伝えられています。江戸川の穏やかな流れに寄り添うこの土地に足を踏み入れると、まるで昭和の時代にタイムスリップしたかのような不思議な感覚が広がるはずです
柴又帝釈天の名の通り、帝釈天の信仰と庚申信仰とも関連して多くの参詣人を集めるようになりました。また、柴又七福神では毘沙門天になります。
柴又帝釈天に到着すると、最初に目を引くのは重厚な帝釈堂の造りと、その周囲を飾る精巧な木彫りの彫刻です。帝釈堂は、棟梁坂田留吉の指揮のもとに作られました。
帝釈堂の廊下を奥に進むと、彫刻ギャラリーと庭園の邃渓園(すいけいえん)を見ることができます。
帝釈堂の彫刻ギャラリーは仏教説話や自然の草花が力強くも繊細に掘り込まれており、じっと眺めていると当時の彫師たちの熱量に触れられる気がします。加藤寅之助、金子光清、木嶋江運、石川信光、横谷光一、石川銀次朗、加府藤正一、山本一芳、今関光次、小林直光などの彫刻師により制作されました。彫刻の下絵は高山栄州が描いています。
奥に進むと広がるのは邃渓園と呼ばれる庭園です。四季折々の緑が敷石や池、滝の流れと見事に調和し、都会であることを忘れてしまうほどの静謐さに包まれます。昭和初期に長井楽山が当時の庭園に大幅に手を加え、昭和40年ごろには現在の姿が完成しました。現在、庭園に直接入ることはできませんが、廊下から周囲を一周でき、わずかに聞こえる水音に心が解けていくようで、この空間だけが時間の流れをゆるめているかのような心地良さを味わえるのです。
アクセスも比較的簡単で、東京の中心部から乗り換えを重ねてもそれほど時間はかかりません。柴又駅に降り立った瞬間から、東京の下町文化が今も息づいている景色が広がり、境内までの道のりですら旅情をくすぐります。日々の忙しさをちょっと忘れたい時には、昔ながらの建物や人々の温かみ、寺院の静穏な空気に包まれて、自分をリセットしてみるのはいかがでしょうか。江戸川が運んでくれるそよ風と共に、ほっと心がほどけるような体験が待っています。
旅程
東京
↓(鉄道)
金町駅
↓(徒歩約20分)
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矢切駅
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