本日は、ラトビア・エストニア観光の4日目、タリン滞在2日目です。エストニア・タリンの旧市街を歩いていると、中世の雰囲気を色濃く残した建物がいくつも目に入りますが、その中でもひときわ目を引くのが「三人姉妹」と呼ばれる建物です。太っちょマルガレータ(ふとっちょマルガレータの塔)など、市内のランドマークを巡ったあと、この三人姉妹に足を運びました。
三人姉妹は、15世紀から16世紀にかけて建てられたゴシック様式の商人の邸宅が3軒並んだもので、現在はホテルとして使われています。3棟並ぶ姿がまるで仲の良い姉妹のように見えることから、この愛称で呼ばれているそうです。石造りのファサードや、当時の面影を残す窓枠、堂々とした扉のデザインなど、古い時代のタリンの繁栄を感じさせます。
デジカメ時代の撮影では、パノラマ機能がまだ一般的ではなかったため、建物全体を一枚に収めるのは難しく、分割して撮った写真を帰国後に合成したのも良い思い出です。こうした歴史的な建物の外壁を見ていると、ふと気になるのが、建物の高い場所に取り付けられたフックのような金具です。実際、三人姉妹にもそれぞれフックがついていました。調べてみると、これは高層階の荷物や家具を直接外から引き上げたり下ろしたりするための道具で、中世ヨーロッパの商家によく見られる工夫だそうです。当時は階段が狭かったり、重い荷物を室内で運ぶのが大変だったため、このような仕組みが発達したのでしょう。
時代を経て、三人姉妹は姿を変えながらも、その美しさと実用性を保ち続けています。2003年にホテルとして生まれ変わり、旅人を迎え続けていると聞きます。古い石造りの壁の中には、何百年にもわたる商人たちの生活やタリンの歴史が静かに息づいているようでした。
タリン旧市街の散策の途中で、もしこの三人姉妹の前を通りかかったなら、外壁のフックや窓の細部までぜひ目を向けてみてください。時代を超えて今に伝わる知恵や美意識を、そっと感じることができるはずです。
旅程
(略)
↓(徒歩)
太っちょマルガレータ
↓(徒歩)
↓(徒歩)
聖オレフ教会
↓(徒歩)
(略)
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- 聖オレフ教会
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