四国旅行の2日目、徳島県の大歩危峡で遊覧船に乗りました。この日は、四国交通の定期観光バスツアーに参加し、山間の絶景を巡る一日でした。その締めくくりとして訪れたのが、大歩危の遊覧船です。
大歩危峡は、吉野川上流に位置する渓谷で、その名の通り「大股で歩くと危ないほどの険しさ」が由来とされる景勝地です。数千万年前の地殻変動でできたとされる結晶片岩の岩肌が、長年の風雨と川の流れに削られて生まれた奇岩怪石は、訪れる人の目を奪います。日本でも有数のV字型渓谷として知られ、その自然のダイナミズムは今もなお息づいています。
遊覧船の乗り場は、崖の上に建てられた施設の中にあります。高台から川を見下ろすと、思わず足がすくむほどの高さで、大歩危峡の深さと険しさが一目で伝わってきます。そこから下り、静かな吉野川の流れに浮かぶ船へと乗り込みました。
ゴールデンウィークの直前ということもあり、色とりどりのこいのぼりがロープに吊るされ、空を泳いでいました。険しい岩肌と、谷をわたる春風にたなびくこいのぼりとの対比が美しく、この時期ならではの光景に心が和みました。
船に乗ってみると、想像していたよりも流れは穏やかで、V字の谷底をゆっくりと進みます。上を見上げれば断崖絶壁がそびえ、下を見れば澄んだ水が静かに揺れています。ガイドさんの案内によれば、この一帯は、古くから交通の難所であり、江戸時代には藍の積み出しに使われた歴史もあるそうです。
わずか30分ほどの船旅でしたが、目に焼き付く景観の連続で、時間を忘れてしまいました。大歩危峡の自然は、ただ美しいだけでなく、悠久の時間を感じさせてくれる場所でした。ツアーの最後に訪れたことで、旅の締めくくりにふさわしい、静かな余韻を残してくれました。
旅程
阿波池田駅
↓(バス)
阿波池田バスターミナル
↓(バス)
↓(バス)
郷土料理の昼食
↓(バス)
祖谷のかずら橋
↓(バス)
祖谷渓の小便小僧
↓(バス)
道の駅大歩危
↓(バス)
↓(バス)
西宇
↓(バス)
阿波池田駅
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