高知・愛媛を巡る2日目の朝から、松山の町を歩き回ったあと、松山市駅の近くにある子規堂を訪れました。観光の締めくくりに、少し時間ができたことがきっかけでしたが、結果として心に残るひとときとなりました。
子規堂の入口で手渡された入場チケットは、どこか懐かしい切符の形をしていました。最初は不思議に思いましたが、中に入るとその理由がすぐにわかります。敷地内には、実際に使われていた「坊ちゃん列車」の客車が大切に展示されていました。松山の町を走っていたこの列車は、夏目漱石の小説『坊っちゃん』にも登場することから、多くの人に親しまれています。木造の車体や座席からは、明治の面影が今も感じられ、かつての町の暮らしや旅の雰囲気を想像させてくれました。
子規堂の建物自体は、明治時代の俳人・正岡子規が幼少期から青年期を過ごした家の一部を移築・復元したものです。畳敷きの室内には、子規が使っていた机や書棚などの家具、手紙や原稿、写真といった数々の資料が丁寧に展示されていました。子規の病床生活や、俳句・短歌への情熱を感じさせる展示を見ていると、近代文学の黎明期に生きた彼の息遣いが伝わってくるようです。
静かな堂内で、しばし過去に思いを馳せていると、松山という町が単なる観光地ではなく、歴史と文化を育んできた場所であることに改めて気づかされました。旅の最後に子規堂を訪れたことで、松山と正岡子規、そして坊ちゃん列車のつながりがひとつの物語として心に残りました。忙しい観光の合間にも、ふと立ち寄ってみたくなる、そんな素朴な魅力を持つ場所だと感じます。
旅程
ホテル
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