道後の坂道を歩き続けた午前の終わり、子規記念博物館や道後温泉本館、そして宝厳寺をめぐってから、昼どきに伊佐爾波神社(いさにわじんじゃ)へ向かいました。
入口には鳥居らしきものが見当たらず、視界いっぱいに長い石段が立ちはだかります。息を整えて一段一段上がっていくと、やがて朱がまぶしい楼門と社殿が視界に飛び込み、旅気分が一気に高鳴りました。石段は135段。振り返れば道後の街並みまで見渡せて、上る苦労も報われます。社殿は八幡造という珍しい様式で、前後二棟を連結した“M字”の屋根が横顔をつくります。日本でも整った八幡造の社殿が残るのはわずかで、ここはその代表の一つ。鮮紅の塗りと金箔をまとった柱、彫刻の意匠まで見応えがあり、桃山の雅を今に伝えるといわれるのも頷けました。
由緒を辿れば、仲哀天皇・神功皇后の来湯伝承や延喜式の古社の名が現れ、道後の歴史と重なり合います。主祭神は応神天皇・仲哀天皇・神功皇后に三柱姫大神。のちに湯築城の築城で現在地へ遷座し、地域の総守護として崇敬を集めてきました。
現在の社殿は江戸前期、松山藩主・松平定長が江戸城での弓の競射成就を感謝して造営したものと伝わり、寛文7年(1667)に竣工しました。国の重要文化財にも指定される貴重な建築で、楼門をくぐる瞬間の高揚感は、石段の達成感と相まって忘れがたい体験になります。
広い回廊を歩きながら、朱と白のコントラストや梁の彫り物を一つひとつ眺め、旅の午後の始まりをゆっくり味わいました。参拝を終えると、次の目的地である湯神社へ。道後の湯の記憶と八幡の気配が折り重なる半日で、松山の時間の厚みを体いっぱいに感じることができました。
旅程
ホテル
↓(徒歩)
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↓(徒歩)
(略)
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圓満寺
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湯神社
↓(徒歩)
↓(タクシー)
松山市考古館
↓(タクシー)
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松山空港
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