バルセロナ観光の2日目にカサ・ビセンスを訪れました。街なかでガウディ建築を拾い集めるように歩きながら、最終的にはグエル公園へ向かうルートです。その途中で立ち寄ったのが、グラシア地区に建つカサ・ビセンスでした。
ガウディといえば、サグラダ・ファミリアやカサ・ミラのように、うねる曲線や有機的なフォルムを真っ先に思い浮かべます。ところが目の前の建物は、意外なほど「かくかく」していました。直線と面が強く、どこかドット絵やレゴで組み立てた家のようにも見えます。後から知ったのですが、カサ・ビセンスはガウディの初期を代表する作品で、彼の最初期の大きな仕事として位置づけられています。直線が前に出る時期があったからこそ、のちの“ガウディらしさ”がいっそう際立つのだと、外観だけでも十分に納得できました。
この建物は19世紀末、ヴィセンス家の夏の住まいとして1883〜1885年に建てられました。イスラム建築などの影響を感じさせる装飾性やタイル使いが特徴で、いわゆる「曲線のガウディ」に至る前の実験場のようにも見えてきます。いま自分が“ガウディ像”だと思い込んでいるものが、実は後年の到達点なのだと気づかされる体験でした。
当日は残念ながら中に入りませんでした。実はカサ・ビセンスは2017年11月に一般公開が始まったばかりで、私が行ったのはまさにその直後です。せっかくなら内装まで見ておけばよかった、と後になって強く思いました。ユネスコ世界遺産「アントニ・ガウディの作品群」の一部として登録されていることを考えると、外観だけで通り過ぎてしまったのは、少しもったいない散歩だったかもしれません。
それでも、グエル公園へ向かう道中で「ガウディ=曲線」という先入観を一度壊してくれたこと自体が、この日の収穫でした。バルセロナでは、同じ建築家の作品でも時期によって表情がまったく違います。カサ・ビセンスは、ガウディの“始まり”を街角でふいに見上げられる場所として、歩き旅のリズムを変えてくれる一軒でした。
旅程
(略)
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リベルタト市場
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ホテル
関連スポット
- アントニ・ガウディの作品群
- グエル邸
- グエル公園
- カサ・ミラ
- サグラダ・ファミリアのご生誕のファサードと地下聖堂
- カサ・バトリョ
- コロニア・グエル教会地下聖堂
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