インドネシア観光ツアーも3日目になり、この日も昨日に引き続きジョグジャカルタ周辺の観光から一日が始まりました。まず最初に向かったのは、ボロブドゥール近くにあるムンドゥット寺院です。
ムンドゥット寺院は現在修復工事中で、残念ながら中に入ることはできず、敷地の外から眺めるだけになりました。ただ、日本の寺院の修復工事でよく見られるような、足場全体を幕で覆ってしまうやり方とは異なり、ここでは木組みの足場が外側に組まれているだけなので、寺院のシルエットや石造りの雰囲気はある程度わかりました。工事中とはいえ、基壇の上にどっしりと建つ堂の姿は存在感があり、修復が終わった姿もぜひ見てみたいと思わせてくれる景色でした。
ムンドゥット寺院の代わりに、ガイドさんが案内してくれたのが、すぐ隣にあるムンドゥット仏教僧院です。こちらは今も現役の宗教施設で、観光客向けの遺跡とはまた違った、静かな空気が流れていました。
門をくぐってすぐの場所には、金色の大きな荷車のようなものが展示されていました。祭礼の際に使われる山車や神輿のようなものだろうかと想像しながら眺めていると、南国の強い日差しを受けて金色がきらきらと輝き、この土地の仏教行事の華やかさを感じさせてくれました。
境内を進んでいくと、ガイドさんの説明を聞きながら、さまざまな像を見て回りました。穏やかな表情の仏像や菩薩像の中に、一体だけ明らかに雰囲気の違う像がありました。骨ばった体に皮膚が張りついたような、瘦せこけた修行僧と思われる像です。インドの苦行僧や、お釈迦さまが悟りを開く前に過酷な苦行をしていた姿を思わせるような、見るからに厳しい修行の様子が刻まれていました。穏やかな仏像と並んでいるからこそ、「悟りに至るまでの道のり」や「人間の苦しみ」を象徴しているようにも感じられ、短い時間ながら印象に残る場面でした。
僧院の見学を終えたあと、バスで移動している最中も、ガイドさんは熱心に次の見どころを紹介してくれました。この日の目玉の一つとして推していたのが、「沙羅双樹の花」です。お釈迦さまの入滅と関係の深い木として名前だけは知っていましたが、実物を見るのは初めてでした。
沙羅双樹の木は、一見すると普通の大木のように見えますが、よく見ると幹から地上に向かって根が伸びており、その根の部分に直接花が咲いていました。日本で見慣れている庭木とはまったく違う、生える場所も咲き方もどこか不思議な花で、熱帯の植物ならではの力強さのようなものを感じました。ガイドさんの解説を聞きながら、お釈迦さまの物語の一場面に自分の旅がつながったような、不思議な縁も覚えました。
沙羅双樹の花を見たあとも、敷地内ではガルーダをはじめとするさまざまな像を見学しました。インド神話やヒンドゥー教の世界で重要な存在であるガルーダは、インドネシアでは国章にも使われているモチーフです。翼を広げた勇ましい姿の像を前にすると、宗教的な意味だけでなく、この国のシンボルとしてのガルーダの存在感も重なって見えてきます。
こうして、修復中のムンドゥット寺院を遠くから眺め、その代わりにムンドゥット仏教僧院の宗教空間に触れ、さらには沙羅双樹の花やガルーダ像も見学することができました。大きな世界遺産だけでなく、その周囲の僧院や植物、神話のモチーフまで含めて見ていくことで、ジョグジャカルタの仏教・ヒンドゥー文化が少し立体的になってきたように感じた午前中のひとときでした。
旅程
ホテル
↓(観光バス)
↓(観光バス)
↓(観光バス)
ジョグジャカルタ国際空港(YIA)
↓(ガルーダ・インドネシア航空)
ングラ・ライ国際空港(DPS)
↓(観光バス)
ホテル
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