本日は、岩手県一関市(いちのせきし)の名勝・厳美渓(げんびけい)を訪れました。
真夏の陽射しがまぶしい晴天で、朝から毛越寺や中尊寺といった平泉の世界遺産を巡り、仏教文化の香りに満ちた時空を旅してきました。中尊寺の金色堂では、奥州藤原氏が築いた栄華と祈りの重なりを感じ、毛越寺では浄土庭園に心を澄ませました。午後は、タクシーで達谷窟毘沙門堂にも足を運び、いよいよ厳美渓へ来ました。ゴウゴウと響く水音が森を揺らし、涼しげな風が頬をなでました。吊り橋の上から見下ろすと、栗駒山から流れる磐井川が花崗岩を削りながら曲がりくねり、滝のような急流をつくっていました。白く泡立つ流れと、褐色の岩肌が織りなす自然の造形は、静かな平泉の寺社とは対照的な力強さを見せつけてきます。
厳美渓の名前は「険しい美しさ」から名付けられたとされますが、その名のとおり、切り立った岩壁と渓流のコントラストは見る者の心を強く揺さぶります。かつてこの渓谷を訪れた明治天皇も、その景観に感嘆し「天工に出づ」と賞賛したと伝えられています。
自然と歴史と信仰が、時間と空間を越えて交差する岩手の一日。厳美渓の岩に砕ける水の音を耳に残しながら、心はまたどこか遠く、過去と現在のあいだを旅していたような気がしました。
旅程
(略)
↓(徒歩)
熊野三社(平泉)
↓(徒歩)
↓(徒歩)
↓(徒歩)
無量光院跡
↓(徒歩)
(略)
↓(徒歩)
平泉駅
↓(タクシー)
↓(タクシー)
↓(バス)
一ノ関駅
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