彦根をじっくり歩く一日として、朝、彦根駅を出て彦根城へ向かいました。
城下町の空気を感じながら進むと、彦根城の手前に滋賀縣護國神社があり、まずは参拝して旅の安全を願いました。城へ向かう気持ちが整うようで、観光の始まりにちょうど良い区切りになります。
さらに歩くと、敷地入口のあたりで井伊大老歌碑が目に入りました。彦根といえば井伊家、そして幕末に大老を務めた井伊直弼の存在が強く印象に残ります。彦根城は関ヶ原の戦い後に井伊家の居城として整えられ、江戸時代を通じて譜代大名の要衝として機能しました。いま目の前に広がる中堀に水が満ちている景色も、城が「見せるため」だけでなく「守るため」の施設であったことを静かに語っているようでした。
敷地内に入って最初に立ち寄ったのが開国記念館です。レゴで作られた彦根城の姿は親しみやすいのに、背景にある歴史は重厚で、その対比が面白く感じられました。彦根という土地が、江戸の安定した統治の象徴である城と、幕末の開国という大転換の記憶を同時に抱えていることが、展示の切り口からも伝わってきます。
馬屋を見たあと、内堀を渡って彦根城博物館へ向かいました。鎧や着物、能面、琴や掛け軸など、多様な展示を眺めていると、武家の世界が「武」だけでなく「芸」や「儀礼」と密接につながっていたことを実感します。能舞台や庭園も併設され、権力の場である城が、同時に文化を育てる舞台でもあったのだと腑に落ちました。
そしていよいよ天守へ。彦根城の天守は国宝として知られ、山城らしい高低差の中を進むほどに、守りの工夫が身体感覚として分かってきます。
内部を見学して最上階に上がると、彦根市の街並みが一望でき、城がこの土地を見守ってきた時間の長さに思いが及びました。天守の外へ出たあとは、次の目的地である玄宮園へ向かいます。歩き続けた一日の最後に庭園を訪れる流れは、軍事と政治の象徴としての城から、静けさを味わう空間へと気持ちが切り替わっていくようで、彦根観光の締めくくりにふさわしい余韻を残してくれました。
旅程
東京
↓(新幹線/JR琵琶湖線)
彦根駅
↓(徒歩)
滋賀縣護國神社
↓(徒歩)
↓(徒歩)
玄宮園
↓(徒歩)
彦根港/琵琶湖
↓(徒歩)
↓(徒歩)
↓(徒歩)
↓(徒歩)
彦根駅
↓(電車)
米原駅
↓(徒歩7分)
↓(徒歩7分)
周辺のスポット
地域の名物
- 信楽焼
- 鮒ずし
コメント
コメントを投稿