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タンハー陶器村:ベトナムの伝統が息づく陶芸の里

トゥボン川クルーズでタンハー陶器村に来ました。

ベトナム中部のホイアン近郊には、500年以上の歴史を誇るタンハー陶器村(Thanh Hà Pottery Village)があります。この村は、素朴で温かみのある陶器の生産地として知られ、古くから続く手作りの技術が今も大切に守られています。16世紀から17世紀にかけて、ホイアンがアジア有数の貿易港として栄えていた頃、ここで作られた陶器は多くの国に輸出され、ベトナムの伝統工芸品としての地位を築きました。

村に足を踏み入れると、赤土を練り上げ、ろくろを回しながら器や花瓶を形作る職人たちの姿が目に飛び込んできます。タンハーの陶器は、現地で採れる良質な赤土を使用し、全て手作業で作られるのが特徴です。シンプルながらも美しく、使い勝手の良いデザインは、日常生活に溶け込むだけでなく、装飾品としても高い人気を誇っています。

観光客にとってのハイライトは、陶器作りの体験です。村を訪れると、職人の指導を受けながら、自分だけの陶器を作ることができます。ろくろに触れるのが初めてでも、職人たちは親切に教えてくれるため、楽しい思い出になること間違いありません。また、自分で作った作品に名前やメッセージを刻むこともでき、旅の記念品や特別なギフトとして持ち帰ることができます。

さらに、村には陶器博物館や展示スペースもあり、タンハーの歴史や文化について深く学ぶことができます。博物館には、かつて貿易で使用されていた陶器や、歴史的に重要な作品が展示されています。これにより、村の陶器がどのようにして地域経済や文化に寄与してきたのかを理解することができます。

タンハー陶器村は、ホイアンの中心部からわずか3kmというアクセスの良さも魅力です。自転車で訪れることも可能で、周囲ののどかな田園風景を楽しみながらの移動は、観光の一部としてもおすすめです。訪問のベストシーズンは乾季にあたる3月から8月で、晴天のもと、村の美しさを最大限に楽しむことができます。


村ではジャックフルーツが売られており、ガイドさんが買ってきて、みんなにごちそうしてくれました。

若い方が「ハイチュウみたいな味」と言われていて、まさに自然のハイチュウという感じの味でした。


この村を訪れることで、ベトナムの伝統工芸がどのようにして現代まで受け継がれてきたのか、その息吹を肌で感じることができます。また、職人たちの手作業から生まれる温かみのある作品は、単なる観光地以上の感動を与えてくれるでしょう。タンハー陶器村での体験は、旅の思い出に新たな深みを加える特別な時間となるはずです。


旅程

ホテル

↓(観光バス)

ミーソン遺跡/チャムダンス鑑賞

↓(観光バス)

トゥボン川クルーズ

↓(船)

タンハー陶器村

↓(船)

灯篭流し

↓(徒歩)

ホテル

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