デンマーク・コペンハーゲン観光の2日目に、アマリエンボー宮殿を訪れました。朝から人魚姫の像やカステレット要塞などを見て回った後、街の中心部へ戻るようにして向かいました。
地図でアマリエンボーと書かれた場所に着くと、そこにあったのは、ひとつの大きな宮殿というより、広々とした石畳の広場でした。中央には騎馬像が立ち、そのまわりを囲むように、落ち着いた外観の建物が四方に配置されています。最初は少し戸惑いましたが、アマリエンボー宮殿とは単独の建物ではなく、この広場を囲む4つの宮殿全体を指す名前でした。
この配置がとても印象的でした。宮殿というと、正面に大きな建物があり、その奥に庭園が広がるような姿を想像しがちですが、ここでは広場そのものが中心になっています。4つの宮殿が向かい合うことで、都市の中に王室の空間が開かれているように感じられました。観光客が歩き、衛兵が立ち、地元の人も行き交う広場に、王室の居城が自然に溶け込んでいるのが、コペンハーゲンらしいところだと思いました。
アマリエンボー宮殿の成り立ちは、18世紀半ばの都市計画と深く結びついています。もともとはフレデリク5世の時代に、オルデンブルク王朝の記念事業として整備されたフレデリクススターデン地区の中心となる場所でした。宮廷建築家ニコライ・アイグトヴェズの構想のもと、4つの宮殿は当初、王族のためではなく有力な貴族の邸宅として建てられました。
しかし1794年、当時の王室の主要な居城だったクリスチャンスボー宮殿が火災で焼失します。その後、王室はアマリエンボーの宮殿に移り、ここがデンマーク王室の居城として使われるようになりました。貴族の邸宅として生まれた建物群が、火災という大きな出来事をきっかけに王室の中心となったという流れを知ると、この広場の見え方も少し変わってきます。
広場の中央に立つ騎馬像は、フレデリク5世の像です。4つの宮殿を見渡すように置かれており、この地区の成立に関わった王の存在を、今も広場の中心で示しているようでした。建物の装飾は豪華すぎず、全体として端正で均整が取れており、ロココ様式の優雅さを感じさせます。それでいて、威圧的というよりも、広場の開放感と調和しているところが印象に残りました。
アマリエンボーは海にも近く、広場の周辺からは水辺の気配も感じられました。ヨットが停まっているのも見え、王宮の空間でありながら、港町コペンハーゲンの風景ともつながっています。石造りの宮殿、広い広場、中央の騎馬像、そして少し先に見える水辺の風景が重なり、北欧の首都らしい落ち着いた美しさがありました。
今回は宮殿の内部には入りませんでしたが、広場を一周して4つの宮殿を外から眺めるだけでも、十分に見応えがありました。ひとつの建物を見上げるのではなく、広場全体を歩きながら、建物同士の関係や都市の中での位置づけを感じる場所でした。
その後、アマリエンボー宮殿を後にして、ローゼンボー城へ向かいました。同じ王室ゆかりの場所でも、アマリエンボーの開かれた広場の雰囲気と、次に向かう城の歴史的な趣はまた違っていそうで、コペンハーゲンの王室文化の幅広さを感じながら歩きました。
旅程
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人魚姫
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デザインミュージアム・デンマーク
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フレデリック教会
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ホテル
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