宮城県仙台市の磊々峡(らいらいきょう)を歩きました。秋保温泉を目的に秋保町まで来ていましたが、温泉に入る前に、まずは周辺を少し歩いてみることにしました。バスで秋保町に着いたあと、最初に向かったのが、温泉街の近くを流れる名取川沿いの渓谷、磊々峡でした。
磊々峡は、川の両岸に高い岩壁が迫るように続く峡谷です。温泉街のすぐ近くにあるため、観光地として整えられた散策路という印象もありますが、実際に歩いてみると、川の流れが長い時間をかけて岩を削り、深い谷をつくってきたことが感じられます。川のすぐそばまで下りられる場所もあり、上から眺めるだけではなく、岩の大きさや水の音を近くで感じながら歩けるのが魅力でした。
岩壁には時雨滝や三筋滝といった小さな滝も見られました。大きな滝のような迫力とは違いますが、切り立った岩肌を水が細く流れ落ちる様子は、峡谷の静かな雰囲気に合っていました。名取川の流れそのものも激しすぎず、温泉に入る前の散策としてちょうどよい落ち着きがありました。
川の中や両岸には、特徴的な形をした岩がいくつもありました。大きな岩が飛び石のように見える猪飛巖(ししとびいわ)や、斧で割ったような形から名付けられた天斧巖(てんおのいわ)など、名前を知ると、ただの岩ではなく、昔から人がその形に意味を見出して眺めてきた場所なのだと感じます。自然の造形に名前を付けることで、風景が記憶に残りやすくなるのも面白いところです。
磊々峡という名前は、昭和6年に文人の小宮豊隆によって名付けられたものとされています。「磊」という字には石が重なり合うような印象があり、実際に歩いてみると、川の両側に岩が連なり、ところどころに大きな岩が現れる風景によく合った名前だと思いました。秋保温泉は古くから「名取の御湯」とも呼ばれ、歴史ある温泉地として知られてきましたが、その温泉街のすぐそばに、このような岩の景勝地があることで、秋保という場所全体に自然と歴史が重なっているように感じられます。
この日は3月下旬で、まだ新緑や紅葉の季節ではありませんでした。それでも、葉の少ない時期だからこそ岩の形や谷の深さがよく見え、磊々峡の地形そのものを楽しむことができました。季節によっては、緑や紅葉、雪景色とともに、また違った表情を見せてくれるのだと思います。
磊々峡を眺めながら歩いたあとは、仙台万華鏡美術館へ向かいました。温泉に入る前の短い散策でしたが、秋保温泉が単に湯に浸かるだけの場所ではなく、名取川の流れと岩の景観に囲まれた土地であることを感じられる時間になりました。
旅程
東京
↓(新幹線/バス)
秋保・里センター(バス停)
↓(徒歩)
↓(徒歩)
↓(徒歩)
秋保ヴィレッジ アグリエの森
↓(徒歩)
↓(バス)
↓(バス)
仙台駅
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